こんばんは!
都内在住アラフィフ主婦のnicoです。
ひとり時間を楽しんでいます。
先日、一つ駅を乗り過ごしてしまい、
思いがけず「九品仏」駅で
下車してみることにしました。
改札を出て左に進んでみると、
交差点の先にまっすぐに伸びた
参道を発見し、
吸い寄せられるように
総門へと向かいました。
●nico's favorite points●
●境内は心休まるとっておきのスポット
●徳川家とつながりがある江戸を代表する古寺
●文化財が多数あって見所も多い
●お寺の主要な建物である七堂伽藍を完備した数少ない寺院
●推定樹齢700年のカヤ、300年のイチョウなど古木や自然が豊かな境内
●寺域全体が極楽浄土の様相に形どられ、九品仏へ参拝結縁すると往生浄土の信心を得ることができるという願いが込められている
正式名称は
「 九品山 唯在念佛院 淨眞寺」
というらしいですが、
「浄真寺」は知らなくても、
「九品仏」は聞いたことがありました。
総門のそばに
「創建の由来」が書いてありました。
1678年(延宝6)に奥沢城跡を幕府から賜り、
浄土宗の珂碩(かせき)上人が開山、
浄土宗の経典に基づき堂塔を配置して、
このお寺を創建されたとのこと。
奥沢城跡がこの辺にあると
うろ覚えだったのですが、
「九品仏」だったんだ~とわかって
ちょっと嬉しくなりました。
総門をくぐると、
視界が一気に広がり、
別世界に入ったような不思議な感覚。
静寂に包まれながら先に進みます。
開山堂を右手に見ながら進むと、
別名「紫雲楼」と呼ばれる
立派な仁王門が建っています。
一対の仁王像と楼上に阿弥陀如来、
二十五菩薩、風神雷神像を安置して
寺域全体の安全を守っています。
世田谷区内唯一の楼門建築だそうで、
区指定有形文化財となっています。
1708年(宝永5)に建立された
鐘楼は流麗な建築手法を示し、
関東でも名楼の誉れ高いと
されているそうです。
梵鐘は東京都指定有形文化財
となっています。
さらに奥に進むと、
本堂が見えて来ます。
本尊に珂碩上人が自作された
釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)が
安置されています。
本堂の内部を拝観することができ、
写真撮影も可能とのことでした。
本堂は1698年(元禄11)に
正対して位置する三仏堂と
ともに上棟されました。
本堂はこの世で穢土、
三仏堂は来世で浄土を
意味しているそうです。
また、このお寺の通称である
九品仏とは
九体一組の阿弥陀如来のことです。
上品堂、中品堂、下品堂の
三仏堂の中にはそれぞれ
手の位置や印契が異なる
上生仏、中生仏、下生仏が
安置されており、
全部で九体の仏像があります。
生前の信仰や善行によって
往生の仕方に九種類あると
考えられています。
九体の仏像が並ぶのは貴重で、
京都の浄瑠璃寺と
九品仏浄真寺のみだそうで、
九体とも東京都の有形文化財に
指定されています。
さいごに
「九品仏」駅はとても小さい駅で、
今まで寄ったことはなかったのですが、
予想以上に発見があるお散歩になりました。
九品仏浄真寺の境内は
12万㎡(約3万6千坪)もあり、
四角く囲った土手は
かつてお城だったことを感じられました。
仏教や建築について知識があれば
もっと楽しめたかもしれませんが、
後で縁起を調べれば興味も増しますし、
その場に身を置いただけでも心が休まり、
癒しの時間となりました。
nico's memo:
●楼門:
二階造りの門。現在では下層に屋根のある門を二重門と呼ぶのに対して、特に下層に屋根のない二階造りの門をいう。
●本尊(ほんぞん):
寺院・仏壇などで中央にまつられ、信仰・祈りの主な対象となる仏像。
●穢土:
仏語。けがれた国土。迷いから抜けられない衆生の住むこの世。現世。娑婆。穢国。
●浄土:
仏語。一切の煩悩やけがれを離れた、清浄な国土。仏の住む世界。特に、阿弥陀仏の住む極楽浄土。西方浄土。
参照:コトバンク
●Information●
●電話 | 03-3701-2029(9:00~16:00) |
●住所 | 東京都世田谷区奥沢7丁目41-3 |
●交通(電車) | 東急大井町線「九品仏駅」徒歩5分 |
東急東横線「自由が丘駅」 徒歩15分 | |
●交通(バス) | 八中前商店街下車 約5分 |
九品仏駅前から下車 約5分 | |
●開門時間 | 6:00~16:30 ※寺務所受付等は9:00~ |
●開門時間などは変更となる場合がありますので、詳細はお寺にご確認ください。 |
●参考●
九品仏浄真寺ホームページ
東京都文化財情報データベース
世田谷区ホームページ
コトバンク