こんばんは!
都内在住アラフィフ主婦のnicoです。
ひとり時間を楽しんでいます。
服部真澄著、
『最勝王』
(さいしょうおう)読了。
歴史に興味を持つようになってから、
忘れっぽい頭に
なるべく印象を残せるように
歴史小説を読んでいます。
しかし、
その中にどうしても挫折してしまう
テーマがありました。
「仏教」です。
これまで仏教を題材とした作品を
いくつか読んでいるのですが、
用語が難しくて一行ごとに
いちいち調べないと読み進められなかったり、
ストーリーが奇想天外過ぎて
ついて行けなかったり、
挫折を繰り返していました。
『最勝王』は
「仏教」がテーマとは知らずに
平安時代初期を背景としていることが
わかったので手に取ったのですが、
とても楽しく読ませていただきました。
空海が主人公で
密教に辿り着くまでの様子や
それが広まっていく状況が描かれています。
南都六宗が朝廷から遠ざけられている様子や
他の宗義と密教(秘密宗)の違いなど、
難しいテーマであるはずなのに
ストーリー展開が面白くて
読みやすかったです。
また、
冒頭で海の底の屍が話しているような
不思議な情景が描かれているのですが、
この人物の正体も最後にわかると、
この作品に深みを感じられます。
桓武朝から嵯峨朝までの変遷が
仏教を通して丁寧に描かれている
作品でした。
最後までお読みいただき、
ありがとうございます!
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