こんばんは!
都内在住アラフィフ主婦のnicoです。
ひとり時間を楽しんでいます。
前回に引き続き、
【大阪・奈良】
夫婦ふたり旅です。
hitorijikan-nico2.hatenablog.com
さて、
「法隆寺」東院の鐘楼と伝法院を
右手に見ながら更に北東へ進むと、
『中宮寺』があります。
飛鳥時代から続く
現存する日本最古の尼寺で
大和三門跡
一つです。
nico's memo:
●門跡寺院:
皇族や公家が住職を務めたお寺のこと。元々「門跡」という言葉は、日本の仏教における正式な後継者のことを指していたが、鎌倉時代以降は格式の高い寺院そのものを表す言葉になった。平安時代の899年(昌泰2)に宇多天皇が譲位の後、出家して仁和寺の住職になったことが始まり。室町時代には門跡寺院の政務を司る門跡奉行が置かれたほど増加。1871年(明治4)に門跡制度は廃止されたが、現在も皇室との縁の深さを示す証が境内の至るところで見つけられる。
参照:「JR東海」ホームページ
聖徳太子建立の七大寺の一つでもあり、
太子が母・穴穂部間人皇后
(あなほべはしひと)のために建てた住居を
尼寺に改めたとされています。
江戸時代初期に現在地に移されましたが、
元々は約500m東方に創建され、
太子の住居であった
西の法隆寺(西院/若草伽藍)と
対照的な位置にありました。
旧地の発掘調査により、
若草伽藍と同様に
四天王寺式伽藍配置だったことが
確認されています。
また、
若草伽藍と同笵(同じ型)の瓦も出土し、
法隆寺(若草伽藍)は僧寺、
中宮寺は尼寺として
初めから計画されたものだったと
考えられています。
平安時代に衰退し、
主な宝物は法隆寺に移されました。
鎌倉時代に入って、
興福寺学僧・璋円(しょうえん)の
娘・信如比丘尼(しんにょびくに)により、
行方不明だった寺宝「天寿国曼荼羅繍帳」が
見つけられるなど、
少しずつ復興されていきますが、
度々火災に遭って法隆寺東院の傍らに避難。
旧地への再建はなりませんでした。
天文年間(1532~55)に
後伏見天皇八世の皇孫・
尊智女王(そんちじょおう)がご入寺。
それ以降は宮家の皇女を迎える
尼門跡寺院となり、
徐々に寺観が整えられていき、
今の姿となりました。
現在の本堂は
高松宮妃殿下の御発願により、
1968年(昭和43)に落慶されました。
設計は昭和期に活躍し、
「歌舞伎座」などの代表作を持つ建築家、
吉田五十八(いそや)氏に
よるものです。
本堂に安置された本尊は
国宝「菩薩半跏像」。
(寺伝では如意輪観音)
飛鳥彫刻の最高傑作と
言われています。
右足を膝に組みながら、
右手を頬にあて、
アルカイックスマイルと呼ばれる
優美なほほ笑みが何とも優しげ。
国際美術史学者の間では、
「世界三大微笑像」だと
高く評価されています。
寺宝である
国宝「天寿国曼荼羅繍帳」
(てんじゅこくまんだらしゅうちょう)は
日本最古の刺繍遺品として
知られています。
聖徳太子の妃・橘大郎女
(たちばなのおおいらつめ)が
太子のご冥福を祈って、
死後の世界である天寿国の様子を
釆女らとともに刺繍したと
伝えられています。
本堂では複製を拝見できます。
法隆寺東院の片隅にある
とても小さなお寺でしたが、
穏やかで静かな空気が流れており、
御本尊の優しい笑みと相まって
心癒される空間でした。
寺宝の「天寿国曼荼羅繍帳」は複製ですが、
今回の旅で初めて学んだ太子信仰を示す
初期の作品でもあるので、
見られてよかったです。
法隆寺近辺にこんなにたくさん
見所があるということを
これもまたこの旅を通して知りましたが、
この後も一生懸命歩いて
聖徳太子ゆかりのお寺を巡りましたので、
次回に続きます!
(つづく)
最後までご覧いただき、
ありがとうございました!
●Information●
●電話 | 0745-75-2106 |
●住所 | 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺北1-1-2 |
●交通 | JR「法隆寺駅」徒歩20分/バス「法隆寺参道」行き法隆寺参道下車 |
JR「王寺駅(北口)」バス「法隆寺前経由奈良」行き中宮寺前下車徒歩15分 | |
近鉄「筒井駅」バス「王寺方面」行き中宮寺前下車徒歩15分 | |
近鉄「郡山駅」バス「法隆寺方面」行き中宮寺前下車徒歩15分 | |
●拝観時間 | 【10/1〜3/20】9:00~16:00(受付〜15:45) |
【3/21〜9/30】9:00~16:30(受付〜16:15) | |
●拝観料 | 大人個人600円など |
●拝観時間などは変更となる場合がありますので、詳細は寺社にご確認ください。 |
●参考●
「中宮寺」ホームページ
「中宮寺」冊子
「法隆寺iセンター」ホームページ
「聖徳太子の寺を歩く―太子ゆかりの三十三カ寺めぐり」(楽学ブックス 古寺巡礼 9)
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