東京ひとり時間

無趣味だったアラ50主婦。「ひとり時間」を楽しんでいる内に充実した日々を送れるようになってきました。そんな日々の記録です。

【大阪・奈良旅】『四天王寺』宝物館「令和6年 新春名宝展」

こんばんは!

都内在住アラフィフ主婦のnicoです。

ひとり時間を楽しんでいます。

 

前回に引き続き、

四天王寺」についてです。

 

今回は「宝物館」。

 

Googlemapで見て

宝物館があることを知ったのですが、

事前にネットで調べても、

調べ方が悪いのか情報が少ない…

 

四天王寺」「宝物館」という

キーワードを検索して辿り着いたのは、

「令和6年 新春名宝展

というものが行われていることでした。

 

展覧会名は

聖徳太子生誕1450年企画展

たいしたもんだよ、お太子さん!

 

期間は

今年1月1日(月・祝)~2月4日(日)。

※現在は終了

 

2月3日(土)の午後半日を大阪観光に

あてるつもりだったので、

ギリギリ行くことができました。

 

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《『四天王寺』宝物館:南大門前にあった「令和6年 新春名宝展」の案内©nico

 

南大門を背にして

中心伽藍と太子殿の間を真っすぐ進むと、

宝物館があります。

 

展覧会名が

たいしたもんだよ、お太子さん!」だし、

ポスターの吹き出し

飛鳥のスーパースター」と書かれていて、

何だかポップな印象。

 

どんな感じだろう?と思いながらも、

国宝や重文も展示されている

とのことだったので、

楽しみにしていました。

 

ちなみに本宝物館では

500点あまりの国宝や重要文化財

所蔵しているそうですが、

展覧会ではの一部が拝観できます。

 

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《『四天王寺』宝物館への案内》©nico

 

宝物館へは入口で靴を脱いで

スリッパに履き替えます。

 

拝観料(個人大人500円など)を払ったら、

40ページもある冊子を渡されました。

 

今回の旅で初めて知った

太子信仰」ですが、

この冊子には

いかにして各時代に太子が信仰されてきたか

細かく説明されており、

鑑賞後の理解を補うのに役立ちました。

 

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《『四天王寺』宝物館の入口》©nico

 

聖徳太子(574~622)は

推古天皇の摂政として、

冠位十二階や十七条憲法を制定し、

新しい国家体制の基礎作りに尽力しました。

 

また、

遣隋使の派遣によって

大陸文化の導入に努めると同時に、

深く仏教に帰依して仏教興隆に奔走し、

四天王寺法隆寺を建立するなど、

政治・文化・宗教面において

多大な業績を遺した人物だと

伝わっています。

 

その偉業の大きさから

聖徳太子信仰は

太子の死後まもなくして起こり、

現代に至るまで続いています

 

この長い歴史の中で、

太子を崇めるためのイメージが

作られてきたそうです。

 

太子のイメージと言えば、

まず私たちが思い浮かべるのは

笏を持った政治家の姿で、

いわゆる昭和時代の

お札のお姿ではないでしょうか?

 

しかし、

このイメージが広まったのは、

まさに太子がお札の顔として登場した

近代以降のことだそうです。

 

この展覧会で

近世以前は子どもの姿

表現されることが多かったことを

知りました。

 

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聖徳太子:一万円札》

 

これも初めて知ったのですが、

太子像については年齢によって

種類に大別されるそうです。

 

展覧会では

それぞれの太子像をモチーフにした

美術作品を拝見することができました。

 

1.「無仏太子像

(なむぶつたいしぞう)

展覧会ポスターに写っている像で、歳の太子が東を向いて合掌し、「南無仏」と唱えた姿

 

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《「南無仏太子像」 出典:四天王寺公式ホームページ(https://www.shitennoji.or.jp/)

 

2.「孝養像

(きょうようぞう)

16歳の太子が父・用明天皇病気平癒を祈る姿で、香炉を持っているのが目印。現代の私たちには馴染みがないように思いますが、太子像の中で最も多く制作された姿だそうです。

 

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《「孝養像」 出典:四天王寺公式ホームページ(https://www.shitennoji.or.jp/)

 

3.「摂政像

(せっしょうぞう)

22歳以降の推古天皇の摂政となった姿で、お札に登場する姿です。

 

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《「摂政像」 出典:四天王寺公式ホームページ(https://www.shitennoji.or.jp/)

 

4.「勝鬘経講讃像

(しょうまんぎょうこうさんぞう)

35歳の太子が勝鬘経という経典を講義する姿で、机の前で僧具である麈尾(しゅび)をとって天皇や皇太子が大礼の時に着用する冕冠(べんかん)を被って群臣に語りかける姿。作品によって群臣が異なるのも面白いです。

 

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《「勝鬘経講讃像」 出典:四天王寺公式ホームページ(https://www.shitennoji.or.jp/)

 

また展覧会では、

四天王寺に伝わる太子ゆかりの宝物も

見ることができました。

 

中でも太子が実際に所有していたと伝わる

太子伝来七種の宝物」は

その多くが国宝や重要文化財

指定されています。

 

特に印象に残ったのは、

太子の自筆とされる

国宝四天王寺縁起」、

太子が蘇我・物部の丁未の乱

使用したという伝承を持つ重要文化財

鳴鏑矢(なりかぶらや)」、

太子が着用していた袍の残欠と伝わる

重要文化財唐花文袍残欠

などです。

 

聖徳太子は実在しない説も聞きますが、

こうした使用感のある宝物を見ると、

実在していた!に一票入れたいです。

 

同時に長く伝わる太子にまつわる伝承や

人々の太子に対する信仰の篤さを知ると、

時代を超えて人々の心の拠り所として

確実に存在する方だと感じましたし、

実像/虚像の判断は

私の中では重要ではないかなと思いました。

 

宝物館はそんなに広くはないのですが、

これまで意識になかったせいか、

聖徳太子にまつわる宝物や作品は

拝見したことがなかったので、

貴重な時間となりました。

(つづく)

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました!


●Information●

四天王寺

●電話 06-6771-0066
●住所 大阪市天王寺区四天王寺1 丁目11 番18 号
●交通 JR・メトロ「天王寺駅」徒歩12分
メトロ「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」徒歩5分
近鉄阿部野橋駅」徒歩15分
●拝観時間 【4月~9月】8:30~16:30(お堂・中心伽藍・庭園)
※毎月21 日・会中8:00 ~7:00
【10月~3月】8:30~16:00(お堂・中心伽藍・庭園)
※毎月21 日・会中(10月を除く)8:00 ~16:30
※お堂の外からのお参りは24時間
●拝観料 【中心伽藍】大人個人300円など
【庭園】大人個人300円など
【宝物館】大人個人500円など
●拝観時間などは変更となる場合がありますので、詳細は寺社にご確認ください。

●参照●

四天王寺ホームページ

四天王寺「令和6年 新春名宝展」冊子

hitorijikan-nico2.hatenablog.com

 

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