東京ひとり時間

無趣味だったアラ50主婦。「ひとり時間」を楽しんでいる内に充実した日々を送れるようになってきました。そんな日々の記録です。時々家族との時間も書いています。

読書記録:『江戸の風』二宮隆雄著

こんばんは!

都内在住アラフィフ主婦のnicoです。

ひとり時間を楽しんでいます。

 

最近はもっぱら江戸初期

歴史小説を読んでいます。

 

今回は二宮隆雄著、

江戸の風』を読みました。

 

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《『江戸の風』二宮隆雄著》©nico

 

1590年(天正18)、

徳川家康は秀吉によって

関東移封を命じられ

江戸城を新たな拠点とします。

 

当時の江戸は低湿地で葦に覆われた

未開の地

 

この「国替え」に関して、

徳川家臣団は猛反対でした。

 

しかし、

家康は好機と捉えており、

本多政信だけが

その家康の本心を見抜いていました。

 

更に政信はこの機会が

天下泰平への転機だと直感します。

 

本書は戦の世から泰平の世へ移り変わる中、

江戸総奉行として家康の野望を叶え

江戸を世界最大の都へと

建設していこうとする

本多政信を中心として描かれた作品です。

 

また、政信の懇請を受けて、

故郷の紀伊熊野から決死の覚悟で江戸に渡り、

江戸前の鯛漁の確立を通して

江戸の発展に貢献する

紀州漁師の四郎佐の物語でもあります。

 

時代の転換期に

武士の在り方も変わっていく中で、

武闘派家臣団 VS. 本多正信の戦いも

すさまじいものがありましたが、

未開の地の江戸では何をするにも

とてつもない努力が必要だったことが

改めてよくわかりました。

 

また、漁のことは詳しくないですが、

環境が変わると、

これまで培ってきた漁法が通用せずに、

一から研究してトライ&エラーを繰り返しながら、

多大な時間と労力をかけて

新たな方法を見出していく必要があることも

知りました。

 

以前にも江戸の街づくりについて

描かれた作品は読みましたが、

本多政信と漁師の四郎佐を軸に

描かれた作品は、

また違った視点で江戸時代初期に

触れられたので

とても面白かったです。

 

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