東京ひとり時間

無趣味だったアラ50主婦。「ひとり時間」を楽しんでいる内に充実した日々を送れるようになってきました。そんな日々の記録です。時々家族との時間も書いています。

【区立ミュージアム】『品川歴史館』原始~近現代までの品川区域の歴史

こんばんは!

都内在住アラフィフ主婦のnicoです。

ひとり時間を楽しんでいます。

 

今年4月にリニューアルオープンした

品川歴史館』に行ってきました!

 

●今回のお散歩(品川区大井)●
品川歴史館を見学後に古い歴史を持つ鹿嶋神社で参拝

1.【見学】品川歴史館|常設展《本ページ》

2.【見学】品川歴史館|庭園ほか

3.【寺社仏閣】鹿嶋神社

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《『品川歴史館』2023年4月にリニューアルオープン》©nico

 

歴史館の建物に向かって左には

早速発掘された石垣石の展示が。

 

1853年(嘉永6)のペリー来航後に

江戸幕府によって品川沖に築造された

お台場の石垣石です。

 

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《『品川歴史館』品川御殿山下台場の石垣石》©nico

 

品川歴史館の館内には

常設展示室のほか、

特別展示室・ライブラリー・

区内5地区の紹介・昔の道具の展示・

庭園・屋外展示などがあり、

館全体で品川の歴史を学べる構成に

なっています。

 

まずは常設展示室へ。

 

資料・模型・映像によって

原始・中世・近世・近現代の

4つの時代区分で

品川の歴史が紹介されています。

 

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《『品川歴史館』2階の展望デッキから常設展示室を撮影》©nico

 

これまでの調査で

品川区域に人が住み始めたのは、

縄文時代前期の

紀元前9000から

紀元前5000前頃だと

わかっているそうです。

 

区内最古の生活の跡が見られるのは

東五反田の「池田山北遺跡」。

 

その後は大崎の「居木橋遺跡」など

目黒川沿いで集落が営まれ、

貝塚や住居跡が発掘されています。

 

有名な「大森貝塚」は

縄文時代後期の遺跡です。

 

展示されている資料では

区内の遺跡の場所を地形で確認でき、

遺跡や貝塚、古墳などの位置が

一目でわかりました。

 

高台に人々の営みの跡である遺跡があり、

少し低い海沿いに貝塚や古墳が造られていった

様子が見えます。

 

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《『品川歴史館』原始・古代の品川区の遺跡》©nico

 

大崎の「木橋遺跡」からは

紀元前5000年から

紀元前3000年頃の土器が

当時の形のままの「完形土器」として

見つかっていますが、

とても珍しいことだそうです。

 

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《『品川歴史館』居木橋遺跡から見つかった完形土器》©nico

 

飛鳥・奈良時代以降には

大和朝廷によって国府や駅馬(うまや)が

設置されますが、

品川区の「大井」にも駅馬が設置され、

東海道で奈良の都とつながっていたことが

わかります。

 

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《『品川歴史館』大井を通る古代の道路》©nico

 

また、

この大井駅馬と関連性が考えられる

大井鹿島遺跡」の

住宅跡地を型取りしたものが

歴史館の庭園で見られます。

 

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《『品川歴史館』「大井鹿島遺跡」の住宅跡》©nico

 

この後、

品川区域のことが

文献資料で確認されるのは、

平安時代末期の12世紀後半で

後に鎌倉幕府御家人となる

大井氏と品河氏が支配していました。

 

室町時代から戦国時代に移っても、

流通路として有数な湊であった品川区域は

時の有力者の支配下に置かれ、

江戸時代の品川宿の骨格ができていきます。

 

江戸時代に入ると、

東海道第一番目の宿場として

品川宿が整備され、

たくさんの人で賑わう場所となり、

その様子は浮世絵の題材として

多く残されています。

 

幕末になると、

1853年(嘉永6)のペリー来航を機に

江戸湾防備の拠点として

西洋式の海上砲台・品川御台場を築造します。

 

館内の模型では機械のなかった時代に

人力でいかに海を埋め立てて基礎をつくり、

御台場を完成させたかが示されています。

 

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《『品川歴史館』機械のない時代に一基のお台場が造られる工事の様子を表す復元模型》©nico

 

明治時代に入ると、

政府は中央集権体制の確立のために

鉄道建設などの産業を興します。

 

1872年(明治5)には

新橋~横浜間で

日本初の鉄道開業に伴い、

品川駅が建設されました。

 

また、

目黒川沿いには工場が次々に建てられ、

様々な産業が品川で誕生。

 

人口増加と都市化が進み、

現在の街の原型が出来上がります。

 

大正時代関東大震災では

家を失った人たちの多くが荏原地区に移り、

同地区の都市化が急速に進みました。

 

昭和時代

太平洋戦争が激化すると

空襲で大きな被害を受け、

中でも旧荏原区は広い範囲が罹災しますが、

人々の力で復興し今に至ります。

 

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《『品川歴史館』日本で初めて鉄道が通ったのは「品川~横浜間」、「新橋~横浜間」の4カ月前》©nico

 

常設展示室は

とてもコンパクトでしたが、

時代ごとに要点がまとめられており、

図や現物などの資料、

模型や映像などを効率よく使って、

わかりやすく品川区域の歴史が

紹介されていました。

 

全時代を通して、

海・陸ともに交通の要衝として

発展してきたことが印象に残ります。

 

これから歴史を学ぶお子様たちにも

きっかけ作りとして

いいのではないかなと思います。

 

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《『品川歴史館』最後のまとめで時代ごとのポイントを映像で復習》©nico

 

最近は古代史を学び直していて、

近畿地方の歴史ばかり見ていたのですが、

当然のことながら関東などにも

古代からの人々の生活があり、

その遺跡も残されているので、

改めて興味が湧いてきました。

 

次回は品川歴史館の常設展示室以外を

ご紹介します。

(つづく)

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました!

 


●Information●

品川歴史館

●電話 03-3777-4060
●住所 東京都品川区大井6丁目11-1
●交通 JR「大森駅」北口徒歩10分
京浜急行線「立会川駅」徒歩13分
JR・東急大井町線りんかい線大井町駅」徒歩15分
JR「西大井駅」徒歩16分
●開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
●休館日 月曜日(祝日の場合は開館し、次の平日に休館) 、年末年始
入館料 一般100円ほか(常設/特別展示室)
●開館時間や休館日などは変更となる場合がありますので、詳細は施設にご確認ください。

●参考●

「品川歴史館」ホームページ

「品川歴史館」館内説明文

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